韓国時代劇『海神-ヘシン』の魅力 vol.3 | 週刊文春(全3回)

大林宣彦監督が語る 韓国時代劇『海神-ヘシン』の魅力 vol.3
上質のドラマで人間の矛盾を学ぶ。

週刊文春vol3
2007.10.18 | 週刊文春

【引用】
僕はうちのプロデューサーの奥さんと一緒に見ていますが、二人が揃って「これがいい」となったことがない。
僕がチャン・ボゴを好きになった時はうちの奥さんがヨムジャンを好きになったり(笑)。
「だって、こうだろう」「じゃあ、次見てみようか」とか、夫婦の会話も楽しめました。
『海神』が古典的で良いのは、この先どうなるんだろうということまでを上手く仕組んで、仕込んであるところです。
視聴者が勝手に先を想像してハラハラドキドキ出来る。
勧善懲悪の極めて分かりやすい人物配置ではあるんだけど、悪役のほうが可哀想でいい人に見えたり、ヒーローのほうが時に恋愛に対してずるい人に見えたりするところまでが脚本にちゃんと仕込んである。
それを演出家も役者たちも理解してやっている。
つまり、そういう人間の矛盾が見えてくるんですよ。
その矛盾に踊らされるのが僕たちで、このドラマを観る面白さであって、その辺が憎いくらいに上手い。
良く出来たドラマというのは「学校」なんです。
日常の中でここは譲ろうとか我慢しようとか、人が考えたり悩んだりすることをドラマを通して学ぶ。
つまり、人間の知性を育てていくんですよ。
そうすると良い人間になっていく。
今、僕たちは、傷付き合うのがイヤだから、みんな離れちゃうか殺しちゃうかで、愛なんかいらない時代に来ちゃっています。
そういう時代だからこそ、”傷付き合って、許し合って、愛を得る”ということを、エンタテインメントとしていろいろ描いているこのドラマが必要なんだと僕は思います。

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