韓国時代劇『海神-ヘシン』の魅力 vol.1 | 週刊文春

大林宣彦監督が語る 韓国時代劇『海神-ヘシン』の魅力 vol.1
おもてなし上手な究極のエンターテインメント

週刊文春vol1
2007.9.27 | 週刊文春

【引用】
これ面白くて、毎晩夜中に5時間くらいずつ観ました。
僕は韓国の時代劇をちゃんと見るのは初めてですが、すっかりハマりました(笑)。まず、基本がしっかりしている。作り手の、エンタテインメントとしての配慮=”おもてなし”が凄く感じられる。脚本ももちろん、いいね。見事に「劇」を描いています。
僕の言う「劇」とは、まさに”嘘からまことを生む技”であって、観る側が「ありがたい」と感じることが大事なんです。同年代の友人が「私たちが昔見た映画みたいね」と言っているけど、昔の映画もそれが根っこになっているんじゃないかな。『海神』には間違いなく、長い伝統の中での映画への憧れがしっかり込めてあり、目上の人に対する礼儀が基本にある。そして、映画にもない長編もののテレビドラマをやろうという、作り手の誇りが技術に支えられてしっかりある。観ていて本当に”もてなされている”という幸福感を感じられます。
『海神』は勇気や元気をもらう冒険活劇です。
勝つことは弱い人に対してより優しくなることだ、ということがちゃんと活きている。単に「勝ちました」だけじゃなくて、「またひとつ、大きな心と優しい心を学んだ」ということのために戦闘シーンが描かれている。これはとても重要なことなんです。主要人物の設定が男二人に女一人ですが、これはシェークスピアの頃から古典的な人間ドラマのパターンとしてあります。そして悲しいかな、恋というものはたったひとりの人しか恋せないもので…。そのあたりも相当仕組んだ演出になっていますね。脚本や演出を活かして存分に演じている俳優陣のことは、次回にお話しましょう。

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